外壁塗装の失敗でやり直しは可能か?費用負担と未然に防ぐ方法を解説

せっかく高い費用を捻出して外壁塗装に踏み切ったのに、出来栄えが最初の期待を裏切っていたり、施工後すぐに問題が発生したりするなら本当にがっかりしますね。

そんな場合に、外壁塗装のやり直しをしてもらえるのでしょうか?

結論は、業者にやり直しをしてもらえる場合と、してもらえない場合があるということです。

それは、やり直しを求める原因や理由によって変わってくるからです。

本記事は、

  • 外壁塗装で起きる失敗
  • やり直す場合の費用負担はどちらが持つのか?
  • 外壁塗装のやり直しを未然に防ぐ方法
    などを解説していきます。

そして外壁塗装を検討されている方の不安を払拭し、「外壁塗装をしてよかった!」と満足感のある結果を迎えるように記述しています。どうぞ最後まで読んで参考にしてください。

外壁塗装の失敗とは?

どんなケースが外壁塗装の失敗といえるでしょうか?

ここでは、代表的な外壁塗装の失敗について紹介します。

塗装が早々はがれる

外壁塗装の失敗で一番多い事例は塗装のはがれです。

はがれは、業者が塗装前に高圧洗浄で汚れを十分に落としていなかったり、下塗りを怠ったりするなど下地処理が不十分な時に起こります。

つまり、塗膜が下地にしっかり定着できないことで、はがれが起きてしまいます。

そのため施工後わずか数年で、はがれが起きる場合は、施工に問題があったと考えられるでしょう。

外壁塗装で美しい外観を取り戻すために施工したはずが、はがれが早々に起きてしまうと美観どころではありません。

さらに、外壁の劣化を早めてしまいます。

塗装のはがれは、早期に見つけ補修する必要がある失敗といえます。

色むらや塗りムラが気になる

外壁塗装の失敗のよくあるパターンが、色ムラや塗りムラです。

施工業者が未熟で均一に塗装する技術がない時にムラができる場合があります。

たとえば、同じ外壁に色の濃い箇所と淡い箇所がはっきり分かれている場合は、明確な色ムラで施工不良といえるでしょう。

特に色が濃い塗料は、塗り重ねていく段階で色の濃淡が変化しやすく、均一に仕上げるには塗装技術の高さが要求されます。

また色ムラがあると当然建物の美観に影響を与え、見た目が悪くなります。

さらに、色ムラは塗膜の厚さが不均一になることで、部分的な劣化が生じます。耐久性も大いに疑問視されるでしょう。

ひび割れが入る

外壁塗装の失敗は、塗装面に生じるひび割れもあげられます。

塗装後にひび割れを起こす原因として、外壁にあったひび割れを補修せず、そのまま塗装してしまう場合が考えられます。

すると塗装した塗膜にもひび割れが生じてしまう結果となります。

また、外壁材と塗料の相性が悪い場合も、ひび割れを起こしやすくなる原因です。

たとえば、外からの衝撃に応じて「しなる」外壁材に、塗膜が「固く」仕上がる塗料を塗布した場合、外壁のしなりに塗膜が付いていけずに、ひび割れが生じてしまうのです。

ひび割れは、放ってはおけない重大な失敗といえます。

ひび割れから雨水が侵入し、建材を腐食させ劣化を早める危険があるからです。

放置すると、補修費も増大しますし、建物自体の耐久性も落ち寿命を縮める結果になるでしょう。

塗膜がふくれる

外壁塗装の失敗は、塗装面のあちこちで塗膜にふくらみが見つかることです。

経年劣化を起因としてふくらむ場合は、外壁のひび割れが原因で雨水が入り込み、外壁材と塗膜の間に水がたまってふくらんできます。

しかし、外壁塗装をして数年しか経たない場合は、施工不良が原因といえるでしょう。

洗浄が不十分で汚れが付着したままだったり、下塗り剤などの乾燥が不十分なまま急いで塗装したりすることでふくらみが発生するのです。

塗膜のふくれも前述した色ムラやはがれのように、外観の美しさを損ない雨漏りの原因となるため放置できない施工ミスといえます。

外壁の色が想像していた感じと違う

施工が終わった段階でみると、外壁の色が想像していた感じと違っていたということはありがちなことです。

外壁塗装の色を決める際は、色のサンプル板で決定します。しかし、その色見本のサイズが小さいことが災いするのです。

なぜなら、サイズが小さいサンプルの色と、実物の外壁の広い面積で塗装された色では、異なって見えることが多いからです。

たとえ、パソコンのカラーシュミレーションで、全体の出来栄えを画面で確認したとしても同じよう結果になるでしょう。

さらに光のさし方や環境も、色の見え方に大きな影響を及ぼすことが考えられます。

せっかく夢を抱いて外壁の美しい出来栄えを想像していたのに、完成後は「こんなはずじゃなかった」ということは、よくある失敗といえるのです。

外壁塗装のやり直しで費用負担はどうなる?

外壁塗装のやり直しで発生する費用負担について


外壁工事のやり直しで発生する費用負担は、塗装業者と施主のどちらが負担するかは、やり直すことになる原因や理由によって変わってきます

以下にどんな場合に誰が費用負担するのかを解説します。

原因が業者にある場合は業者が負担してくれる可能性がある

前述した塗装の失敗のうち、やり直してもらえる場合は以下の場合です。

  • 明らかにリフォーム業者の施工ミスが原因で明白な色ムラがあった場合
  • 塗装してから少しの期間ではれやひび割れ、ふくれが生じた場合

などは無償でやり直しをしてもらえる可能性があります。

しかし状況によって追加料金が発生する場合と、そうでない場合があることを覚えておきましょう。

それほど外壁塗装をした後に業者に無償でやり直しをさせることはむずかしいことです。
数年たってから発覚する施工ミスの場合は、なおさらやり直しは困難になることがあります。

また施工業者が優良な場合は、無償でやり直しをしてくれますが、中には業者側に明らかに問題の原因があるとしても、業者によってはやり直してくれない場合もみられます。

後述しますが、最初に契約をする際の保証問題に関係するため、保証については注意しましょう。

顧客の都合は追加料金を支払わないといけない

外壁塗装後の仕上がりで「違う色の方が見栄えがいい」「イメージが違う」という理由で、やり直しをさせた場合は、顧客都合になるため追加で料金を支払う必要があります。

ただし業者のミスで、注文した色と全く違う色を塗装してしまった場合は、業者負担でやり直してくれます。

繰り返しになりますが、外壁塗装においては、業者に過失がない場合で、色のイメージの問題はおこりがちなことです。

色の問題については視覚的な錯覚を起こしやすく、また実際に外壁の面積の大きさに塗られた色を見て、感覚的にギャップが生じやすいからです。

そうした場合は、やり直しをしてもらえることはまずありません。

費用負担は施主になりますので、色の選択については十分な注意を払う必要があります。

失敗の原因が曖昧な場合は施主が負担する

業者側にミスがあるわけでもなく、施主の言い分も理解できるという曖昧な場合のやり直しは、施主都合とみなされ、やり直す場合の費用負担は施主がすることになります。

たとえば、塗りムラの場合を考えますと、明らかに施工不良といえるムラの場合は、業者が費用負担を負うべきです。

しかし、光の当たり具合によって違って見える程度のムラは、施主の観点からみると納得できなくても、業者に無償でやり直してもらえません。

つまり程度が軽微な場合は、判断基準が曖昧になるため、やり直しの費用負担は施主が負うことになります。

外壁塗装のやり直しを未然に防ぐ方法

外壁塗装の失敗を未然に防ぐサポートの絵

外壁塗装は業者によって成功か失敗かがはっきりします。

しかしどんな業者でも失敗の可能性はゼロとはいえません

そこで業者選びなど、やり直しを未然に防ぐために、大切なポイントをいくつか解説したいと思います。

外壁塗装工事の各工程を学習しチェックする

外壁塗装が完成した後で、やり直してもらうのは双方にとって負担が大きいものです。

また優良業者であっても、作業の過程でミスを見逃してしまう可能性があります。

そこで外壁塗装工事の工程はどのようなもので、どのようなことを行うのか施主側も事前に情報収集をしておくことがおすすめです。

それぞれの工程が正しく行われているかのチェックができるため、安心できるでしょう。

常に確認しておくことで不審な点や不安な点があれば、その場ですぐに聞けます。

もし業者が工程を見逃した場合にも、すぐに指摘でき改善してもらえます。

このように、あらかじめ工程に関して情報をえておくことは、業者側も見落としてしまうような施工不良を未然に防ぐのに役立つでしょう。

アフターケアの確認を念入りにしておく

外壁塗装の工事を依頼する際は、いくつかの業者に外壁を診断してもらい相見積もりをしてもらいます。

この時に念入りに確認しておく重要な要素があります。それが、工事施工後の保証やアフターケアです。

具体的には下記のような点が含まれるでしょう。

  • 外壁塗装後に見つかった不具合は、具体的にどのようなものならやり直してもらえるか
    (この記事の外壁塗装の失敗などを参考にしてください。)
  • 外壁塗装後の保証は施工後どれくらいの年数まで有効か
  • 定期検査などアフターサービスはどんなことをしてもらえるか

などを確認しておきましょう。

業者によっては、保証が整っていないところもあります。
そのような業者に依頼してしまうと、業者のミスでもやり直しはおろか、施工したら終わりで縁が切れてしまうことが多くなるでしょう。

そのため業者がどのような保証をしてくれるのか確認することは、万が一、業者側が失敗した時にはやり直しが可能かどうかの分かれ道になりますので、くれぐれも忘れないようにしてください。

保証のなかには、外壁塗装工事が完了したら一級建築士などの資格を持つ第三者が入って施工ミスがないかチェックするものがあります。

そのような保証に加入している業者なら安心といえるでしょう。

信頼できる優良業者を選ぶ

外壁塗装は、優良業者かそうでないかは重要なことです。繰り返しになりますが塗装の成功・失敗を分けるからです。

業者を選ぶ際には、今までの施行実績や口コミ、保証内容をしっかり確認し、数社で相見積もりを取ってください。

さらにリフォーム業者を比較して、それぞれの見積もりを精査することで、適正価格の基準が分かります。

また優良業者は事前のコミュニケーションも大切にします。

前述しましたが、色の選定で仕上がりのイメージとの違いで問題が発生しやすいため、日当たりや周囲の環境を考慮して、色がイメージと変わる場合もあることをアドバイスしてくれる業者は最善といえるでしょう。

優良業者はやり直しが必要なミスを起こさないものですが、人間ですから万が一ということもあり得ます。

そんな場合に、業者側の費用負担で納得がいくようにやり直してくれるかどうかも、優良業者かそうでないかで変わってきます。

業者選びには最大の注意を払い、手抜き工事をしたり保証を逃げたりする悪徳業者を見抜き、外壁塗装を成功させるようにしてください。

塗装後のチェックをしっかり行う

外壁塗装の工事が完了したら、足場を撤去する前に、細かくチェックすることは大切です。

足場を撤去しないうちなら、やり直しが必要な場合でも、もう一度足場を組む手間を省けますし、足場代も費用がかかるため、撤去前に問題を見つけるようにするといいでしょう。

そして外壁塗装で失敗の多いところを重点的に、塗りムラやひび割れがないか確認します。

雨の日には塗膜のはがれやふくれが生じやすいので、雨の日には要チェックです。

もし不具合を見つけた場合は、すぐに業者に連絡し対応してもらう必要があります。

保証がしっかりした業者であれば保証期間内なら、無償でやり直してもらえる可能性があるでしょう。

外壁塗装のやり直しのまとめ

外壁塗装工事は美観を保ち、建物の耐久性を高めます。

しかし、外壁塗装で失敗するケースも少なからずあります。

はがれたり色ムラができたりひび割れすると、美観が損なわれ外壁工事をした意味も意義もなくなります。

失敗を発見し、明らかに業者側に施工ミスがあった場合には、費用負担は業者もちでやり直してくれることもあるでしょう。

ただし、優良塗装業者であればの話です。

しかし、施主側の感覚的なイメージで色が期待通りでない場合のやり直しは、施主側の費用負担で行われるので注意してください。

外壁塗装のやり直しを未然に防ぐためにできることもあります。

外壁塗装の工程を学習して工事中はチェックを怠らないことです。

そして優良業者を選び、そもそも外壁塗装でやり直しが必要になる事態を避けるようにするのは重要です。

もし、外壁塗装でお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

記事の監修者

長江勝彦

長江 勝彦

1966年創業、外壁番長の代表取締役。地元、富山県を中心に住宅のリフォーム・塗装業務を行っており、これまで500件以上の施工実績を持つ。

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